南の島に移住した理由

竹富島

地下鉄の駅が徒歩10分以内の場所にしか住んだことのない私が、コンビニも警察もない小さな島に住み始めてから3年が経ちました。

「なぜこの島に住もうと思ったのですか?」
よく聞かれる質問の答えを、今日のテーマにしたいと思います。

理由はいくつかありますが、ここでは下記の3点を挙げてお話しします。

  1. 住んでみたい好きな場所
  2. 子育てに適した自然環境
  3. 自然に囲まれた魅力的な環境


【1】住んでみたい好きな場所

私は大人になってから、友人や彼氏とアジアや日本国内の南の島をよく旅しました。
訪れた島の一つに、竹富島がありました。

みなさんは竹富島ってご存知ですか?

私は、少女時代に読んだ漫画マーガレットの「星化粧」に描かれていたことで、その名前と、海岸の砂が星の形をしているということを知りました。

旅先に選んだ時は、
「竹富島?マンガに出てきたな。行ってみよう。」
そんな感じだったと思います。


初めての民宿体験

のはら荘
のはら荘、昔の写真

竹富島では「のはら荘」という民宿に泊まりました。
当時、一人一泊二食付きで5,000円。
シャワーは共同。食事は食堂で、宿泊者全員揃って食べる。
夕食の後は「ゆんたく」と言って、民宿のおじぃに三線と唄を聴かせてもらったり、宿泊者皆で、泡盛を飲みながらおしゃべりしたり。

まるで、親戚の家に泊めてもらっているような感覚で、プライバシーとか全然ないのですが、それまで経験したことのないような滞在でした。

それがなんだか楽しくて、その後も2回、お世話になりました。

同じ時に宿泊した方の何人かとは、その後も交流が続き、竹富島ではない場所で(京都で、東京で、パリで…)再会して竹富島の話で盛り上がったりしました。

そんな会話の中で
「竹富島に住んでみたいね」
と、実現の可能性は考えずに、話していたかもしれません。


【2】子育てに適した自然環境

竹富島

それまで、私たちが住んでいたのは、大気汚染が深刻な都市の中心部。
すぐ近所に植物園があり、文教地区でもあったため、比較的子育てはしやすい場所でした。
ただし、日本より治安が悪く、子どもは10歳頃までは大人の同伴なしに外出してはいけないルール。

スリも多く、近年では住んでいる場所からそれほど遠くない場所で、多くの人が亡くなるテロもありました。

都市部に住む人たちの楽しみは、週末や、バカンスを田舎(山か海)で過ごすこと。
そんな中で暮らすうち、私も田舎での生活になんとなく憧れていました。

子ども達が、石畳やコンクリート、檻で囲まれた公園の中ではなく、土の上を裸足で駆け回れるような自然の中で子育てをしてみたい という思いが大きくなりました。


【3】自然に囲まれた魅力的な環境

竹富島

島の魅力は何と言っても、自然に囲まれているところ。
ターコイズブルーの海、白い砂浜、一年中青々と木々が茂る土地で生活することができます。
人口密度や建物の密度が、今まで住んできた土地とは比べ物にならないぐらいゆったりとしています。
一度、島に住んでしまうと、満員電車に1時間以上も乗って通勤していた頃には戻れる気がしなくなります。

余計なものが視界にないため、本当に大切なものを意識しながら生活します。

島で働く場合の多くは観光業です。
島民の多くも、観光業に従事しています。
美しい自然と昔ながらの文化や伝統を守って暮らす集落そのものが観光資源です。


【4】まとめ

竹富島

上記以外にも、理由はいくつかありますが、私は仕事が見つかってから移住を決めました。
住居は、初めは石垣島のアパートを借りました。
竹富島は島外の人に簡単には土地や家を貸したり売ったりしてはならない決まりがあるため、特に家族で暮らせる物件を探すのは島民の方に頼らざるを得ません。

石垣島からフェリーで竹富島に通っているうちに、竹富島島内に古民家を貸していただける話をいただき、無事、竹富島に住めることになりました。

一生の内で、庭付き一軒家に住むことはないだろうと思っていたので、ありがたいことです。

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