10歳と13歳でPADI Jr. オープンウォーターダイバー認定に挑戦

PADI JR OWD
ウェットスーツを来て、ブーツを履いて、ビーチに向かいます。

ダイビングを始めるきっかけ

今年の夏休みは親子3人で、ダイビングのC-カード取得に挑戦することにしました!

【理由 その1】
新型コロナ感染症の蔓延が深刻なため、実家への帰省も八重山群外への旅行もできない。
もちろんフランスにも行けない。
→島にいてできることを探そう!

【理由 その2】
ダイバーの友人から、10歳から取得できる認定コースがあることを教わった。息子がちょうど10歳になったばかり。
石垣島のおすすめのダイビングスクールも教えてもらった。
→子どもと一緒に何かに挑戦するのは楽しそう!

【理由 その3】
子どもたちは海洋教育サミットで発表をする準備をしているが、我が家は海の体験が少ないため、発表の内容が表面的になってしまっている。
→海の楽しさをもっと知ってもらいたい!

考えてみれば、沖縄は日本だけでなく海外からもダイバーたちが訪れる場所。
サンゴ礁や水中生物の宝庫だし、西表島は最近、世界遺産にも登録され、石西礁湖(石垣島から西表島にかけてのサンゴ礁)は日本最大級のサンゴ礁海域。
見たい人は旅費をかけて、台風に会うリスクを冒して、わざわざここまで見にくるものだけれど、私たちは普段通りの生活をしながらダイビングを楽しむことができる場所に住んでいるのです。
それなのに、限りなくインドア系の我が家。
島に住み始めてから今まで、海はほぼ、外から見るものでした。
海の楽しみ方に疎いので、プロの方のお力を借りて、海の世界に飛び込んでみたいと思います。

ダイビングの認定コースのあれこれ

PADI
海外旅行のついでにライセンスを取る人も多いようです。

今まで、ダイビングはおろか、スノーケルさえ縁がなかったため、ダイビングにどんな資格がいるのか、体験ダイビングとスノーケルとそれ以外との違いもよくわかっていませんでした。

そこで、ダイバーの友人が教えてくれたダイビングスクールに相談し、PADIのオープンウォーターダイバー認定コースを親子3人一緒に受講することにしました。
10歳からのジュニアコースと大人が一緒に受講できるスクールは意外と少なく、友人の紹介で島民割りで安く受講できる「海講座 UMICOZA」さんにご指導いただくことになりました。

海講座 UMICOZA

PADIオープンウォーター取得コース
通常料金 71.500円(税込)
内容 3日間PADI(常時開催)
料金に含まれるもの ボートフィー・講習料・器材・申請料・教材・昼食・施設使用料
*参加前条件PADIe-learning終了

PADIオープン・ウォーター・ダイバー・コース(OWD)

参加前条件

年齢15歳以上(ジュニア・オープン・ウォーター・ダイバーは10歳以上)

コースを修了すると・・・
  1. 自分たちでダイビングの計画を立て、バディ・システムを守りながらダイビングを楽しむことができます。
  2. インストラクターなどの引率をつけずにコンディションの良い海でダイビングができます。
  3. ダイビング器材の購入やタンク・レンタルなどのサービスを受けることができます。
  4. アドベンチャープログラムや各種スペシャルティ・ダイバー・コースに参加できます。
受講内容

知識の開発(5セッション)+プールダイブ(5セッション)+海洋実習(4ダイブ)

ダイビング知識をe-ラーニングで

PADI
器材やタンクは10歳でも大人でもほぼ同じ重さ。陸での移動はかなりの修行です。

PADIオープン・ウォーター・ダイバー・コースに申し込むと、自宅のパソコンで受講できるe-ラーニングの知識開発が始まりました。

10歳の息子には、読めない漢字も多いし、表現は大人用なので難しいだろうと思ったのですが、動画での説明もあり、若さゆえ記憶力が抜群で、3人のうちでトップで最終テストに合格しました。
小さい子は、こういう風に物事を学んでいくんだなぁと感心してしまいました。
今のうちからこういう勉強ができれば、これからいろいろな難しいことを学ぶのに良い練習になりそうです。

13歳の娘はいつもギリギリにならないと本腰が入らない性格で、実践が始まる前日にほぼ一夜漬け状態で合格しました。
テストは調べたりせず、正直に自分で考えて答えていて、偉いなぁと。
そして、前日に習ったことばかりなので実践の時にはよく覚えていて、しっかりしているなぁとこれまた感心。

私は、新しいことを勉強するには頭の記憶領域がだいぶ少なくなっているのと、動画で聴いても右から左に…テストは一生懸命調べながら何とか合格。
知らない単語がどんどん出てくるし、そもそも触ったことのない器材とか、経験のない海中のこととか、なかなか難しかったです。
実習では、私はインストラクターの方が教えてくださることがまるで初めてのことのように新鮮だったのですが、「ママ、それ動画で習ったよ、忘れちゃったの?」と子どもたちに言われる始末でした。

e-ラーニングで習うことは下記のような内容です。

第1章
◆水中世界
・浮力
・圧力
◆ダイビング器材1
・マスク、スノーケル
・フィン
◆スクーバ・システム
・BCD
・タンクとバルブ
・レギュレーター ・ゲージ
◆コミュニケーション

第2章
◆水中世界への適応
・視覚、聴覚
・体温の低下
・水中での動き
◆呼吸
◆バディ・システム
◆ダイビング器材2
・保護スーツ
・ウエイト・システム
・予備の空気源
・ナイフ、バッグ
・計器類

第3章
◆ダイビングの環境
・水温、透明度
・潮流、水底の構成
・水中生物
・太陽光
・淡水と海水
・海洋ダイビング
◆ボート・ダイビング
◆潜水計画
・事前の計画、準備
・最終的な準備
・ダイビング前の計画
◆トラブルの管理

第4章
◆アクセサリー器材
◆ダイビングと健康管理
◆深度下での呼吸
・空気
・トラブルの予防法と対処の仕方
◆ダイブコンピューターとリクリエーション・ダイブ・プラナーの使い方 (テーブルタイプ、またはeRDP)

第5章
◆ダイブコンピューターとダイブテーブルの使い方(続き)
◆基本的なコンパス・ナビゲーション
◆アドベンチャーを続けよう!

スクールでの実習

UMICOZA
こんな綺麗な海で実習できるのは島暮らしならではかもしれません。

海講座 UMICOZAのショップは石垣島の川平地区にあり、石垣島の離島ターミナルからの送迎もしてくださいます。
プールでの実習は川平湾の浅瀬で行い、早速、綺麗なサンゴや魚たちに囲まれての海中体験を味わいました。
インストラクターの説明はハンドシグナルが中心なので、10歳の息子でもハンディなく、理解できるようで。
水中でのバランス感覚は息子と娘は上手で、むしろ、私はひっくり返ったり、どんどん浮き上がってしまったり、水中でバタバタして大変でした。

PADIオープン・ウォーター・ダイバー・コースのプール(限定水域)ダイブで習得することは下記の通りです。

  • 器材のセットアップ、装着と調節
  • 水面でBCDへの給気/排気
  • レギュレーター・クリア-息を吐く方法とパージ・ボタンを使う方法
  • レギュレーター・リカバリー-アームスイープ法とリーチ法
  • 少し水の入ったマスクのクリア
  • バックアップ空気源の使用
  • 潜降と圧平衡
  • ハンド・シグナル
  • 水中を泳ぐ
  • ゲージの使い方と残圧のチェック
  • 浮上
  • 水面でBCDに給気(オーラル)
  • プレダイブ・セーフティ・チェック(BWRAF)
  • ディープ・ウォーター・エントリー
  • 適切なウエイト量とウエイトのチェック
  • スノーケル/レギュレーター交換
  • 水面を泳ぐ-正しい水面習慣
  • ファイブ・ポイント潜降
  • 中性浮力-パワー・インフレーター
  • 全部に水の入ったマスクのクリア
  • マスクの脱着とクリア
  • マスクなし呼吸
  • エアが少なくなってきたときの対応
  • エア・マネージメント-20bar/300psiの誤差の範囲
    こむらがえりの除去-自分とバディ
  • 視標を使った潜降
  • ホバリング-30秒間
  • 水平に泳ぐ-トリムの調整
  • バックアップ空気源の使用
  • バックアップ空気源を使って泳ぐ/浮上する
  • コントロールされた緊急スイミング・アセント
  • バディとウエイト量とトリムの調整
  • 疲労ダイバー曳行-25メートル/ヤード
  • スクーバ・キットの脱着-水面
  • 潜降-着底しない
  • 傷つきやすい水底の上を泳ぐ
  • オーラル・インフレーションでホバリング-1分間
  • フリーフロー・レギュレーターからの呼吸
  • マスクなしで泳ぐ
  • 水底に着かないで浮上
  • スクーバ・キットの脱着-水中
  • ウエイトの脱着-水中
  • エキジット
  • スキン・ダイビング・スキル
  • インフレーター・ホースの取り外し
  • 緩んだシリンダー・バンドの締め直し
  • ウエイトの脱着-水面
  • エマージェンシー・ウエイト・ドロップ

上記スキルに加え、プール(限定水域)ダイブでは、泳力の確認も行なわれます。

  • 足がつかない深さの水域の水面で、水泳具を使用せずに10分以上落ち着いて浮いていられる能力。
  • 水泳具を使用せずに200メートルの距離をノンストップで泳ぐか、またはマスク、フィン、スノーケルを使用して300メートルを泳げるという能力。

実習が終わると、疲労感がどっと来て。
私は家に帰るとバタンキューでした。
(息子はその後、陸上練習へ。スタミナが違います。)

海洋実習で実際に潜る体験

UMICOZA
貸切状態でボートダイブができる贅沢!

海洋実習1日目では、川平湾に止めてあったボートで、米原Wリーフというダイビングポイントに出かけました。
透明度が15メートル程度、サンゴ礁も元気な場所で、実際に30分以上潜りっぱなしの実習を2本行いました。

娘と息子は、実習の内容もよく理解していて、中性浮力も感覚的にすぐできたのですが、私は内容を勘違いしたり、浮きすぎたり、沈みすぎたり、ひっくり返ったり、咳き込んだりと相変わらずでした。
もう少し練習したいです。
息子が苦労したのは、マスクの締め具合が自分で調整できなかった点で、マスククリアがうまくできず悔しがっていました。


ダイビングの始めに

◆ダイブプランニングとブリーフィング
◆器材の組み立てと装着
◆プレダイブ・セーフティ・チェック
◆エントリーと正しい水面習慣
◆ウエイト量とトリムの調整

オープンウォーターダイブ1
◆ハンド・シグナルの復習
◆コントロールされた潜降
◆少し水の入ったマスクのクリア
◆レギュレーターのリカバリーとクリア
◆ダイビング・ポイントの探検
◆残圧のモニタリング

オープンウォーターダイブ2
◆水面でBCDに給気 - オーラル
◆コントロール潜降
◆中性浮力
◆全部に水の入ったマスクのクリア
◆バックアップ空気源の使用(与え手/もらい手)と浮上
◆ダイビング・ポイントの探検
◆20bar/300psi以内のエア・マネージメントと残圧のハンド・シグナル

オープンウォーターダイブ3
◆視標を使った潜降
◆ホバリング - オーラル・インフレーション
◆マスク脱着
◆ダイビング・ポイントの探検
◆20bar/300psi以内のエア・マネージメントと残圧のハンド・シグナル

オープンウォーターダイブ4
◆ダイブ・プランニング・スレートを使ってダイビングを計画する
◆視標を使わない自由潜降
◆ダイビング・ポイントの探検
◆20bar/300psi以内のエア・マネージメントとターン・プレッシャー/浮上ポイントでのハンド・シグナル

ダイブ・フレキシブル・スキル(どのオープンウォーターダイブで実施しても可)
◆足がつったときの治し方
◆疲労ダイバー曳行
◆シグナルチューブの使い方
◆直線水面コンパス移動
◆スノーケル/レギュレーター交換
◆ウエイト・システムとスクーバ・キット脱着
◆エマージェンシー・ウエイト・ドロップ
◆コンパス・ナビゲーション
◆コントロールされた緊急スイミング・アセント

すべてのダイビングの終わりに
◆浮上
◆エキジット
◆器材の取り外しと手入れ
◆ディブリーフィングとログ付け

あと1日で終了!?

snorkeling
e-ラーニングの期間中、ダイビング前の慣らしに白保地区のスノーケルも体験してみました。
基本的なマスクとフィンの使い方を事前に練習できたのでよかったです。

台風が遠くを通っているため、海面の波が高いとのことで、3日目の実習は少し先に延期となり、今日は家で休養を取りながら習ったことを復習しています。
せっかく始められたダイビングなので、今シーズンに何回かファンダイブも行きたいねと親子で話しています。
(無事、認定コースが修了できたら。ですが。また、改めてご報告できるように頑張ります!)
そして、コロナ禍というピンチがチャンスになってダイビングに挑戦することになったわけですが、体力のある若いうちに始めるのが良いなぁと改めて思いました。
水に入るだけでも体力を消耗しますし、数時間海中で過ごしただけで、もうグッタリ。
海中でバタバタ無駄な動きをしているおかげで、体幹が筋肉痛のような状態です。
年齢的にも年々体力の衰えを感じていますので、子どもと一緒にできる今年始めておいてよかったのかなと思いました。

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