沖縄離島 台風の過ごし方
今シーズン初の台風4号 – ハグピート – 到来
今年2020年の7月は観測史上初、台風が発生しなかった7月だったそうです。
例年ですと、梅雨明け6月頃から10月頃までの間に、暴風域に入りフェリーが終日欠航するほどの規模の台風が3つほどやってきます。
台風の到来が遅くなると、海水温が上がりすぎ、サンゴの白化が進みます。
サンゴのためには、そろそろ台風が必要な時期になっていました。
また、台風が来ると、多くの活動をお休みにせざるを得ない、つまり人も、少し休息できます。
多くの仕事がお休みになり、雨戸を閉め切った家の中で、家族揃って時間を過ごします。
夏休みが始まったばかりの子どもたちにとっては、ちょっぴり残念ですが、台風が8月に入ってすぐにやってきました。
八重山諸島に近い海上で発生した台風でしたので、はじめは規模が小さいと思われましたが、暴風警報も発令され、通過した後も雨風が残るなかなかの台風となりました。
台風のメッカ、沖縄の台風対策
沖縄では強い勢力をもつ台風が毎年いくつも通っていきます。
本州の普通の街にこんな台風が通過したら、生活が破壊されてしまうだろうなと思うほどの雨風の強さです。
台風は突然やってくることはないので、下記のようなことを事前に準備します。
①食料や飲料水の備蓄
もともと、私の住む島には商店はありませんので、日々の食糧は買いだめをし、備蓄もしています。
ただし、台風になると船や飛行機が欠航し、物流も止まります。
人々は買いだめをしますので、必然的にスーパーマーケットの生鮮食料品売り場は空っぽになります。
台風が来ると、船が止まり、買出しもできませんし、停電して冷蔵庫が冷えなくなるリクスもあります。
だいたい1週間程度は食べていけるぐらいの食糧や飲料水を備蓄します。
②雨戸を閉める
伝統的な木造平屋建て赤瓦の一軒家に住む我が家は、壁一面が大きな窓になっており、それを覆うための木の雨戸があります。
強い風で何が飛んでくるかわかりませんので、雨が強くなる前に雨戸を閉めて家を守ります。
雨戸を閉めると、室内は夜のようになり、時間の感覚がなくなります。
夜、寝ている間も、強い風で雨戸がガタガタと揺れ、家ごと吹き飛ばされるのではないかと感じるような瞬間もあります。
③横転対策
自家用車のガソリンはできるだけ満タンして重くし、塀に寄せるなどをして、横転を防ぎます。
屋外に置いている洗濯機も、水を入れて満タンにしておくと良いと言われます。
自転車などははじめから横に倒しておく、物干し台なども片付けておきます。
また、台風前に島バナナやある程度熟している果物を収穫しておくことも大切。
④停電対策
台風で停電が起こることも珍しくありません。
手回し充電器や、ろうそく、電池などもすぐ分かるところに出しておきます。
また、電気がなくても食べられる食糧を用意しておく必要があります。(我が家は湯沸かし、コンロはガスです。)
昨年の台風19号では、夜から翌日の午前中にかけて電気とインターネットが普通となり、家の外と連絡が全く取れないという時間を過ごしました。
ろうそくを灯して、家族でカードゲームなどを楽しめるような用意をしておく人もいるようです。
まとめ
この記事を書いている現在、台風の中心部はすでに通過しましたが、まだまだ強い風と雨は続いています。
本来は今日から夏休みのラジオ体操が始まる予定でしたが、ラジオ体操は中止。
今夜は、屋外での映画上映会が計画されていたのですが、台風で延期となりました。
台風の影響で、準備していた行事が中止や延期になることも多く、船や飛行機が欠航することで、計画していた移動が予定通りにできないことも数知れず。
台風通過で家屋の一部が損傷するなど、場合によっては経済的ダメージもありますが、台風と共に生活する沖縄の人の知恵を生かすことでそのダメージを最小限に食い止めることができます。
今年もこれから後いくつかは台風がやってくると思いますが、大きな被害が出ないことを祈りたいと思います。
〈台風情報〉http://www.tenki.jp/bousai/typhoon/
〈石垣島気象台〉https://www.jma-net.go.jp/ishigaki/bosai/yaeyama_typhoon.html
〈防災対策〉http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/ame_chuui/ame_chuui_p10.html